経営社会学の特徴の第1は総合性です。経営社会学は企業活動自体についても考察しますが、その企業がおかれた社会的・文化的状況や、社会の新しい動向や長期的なトレンドを含めて総合的に分析をおこないます。
特徴の第2は、産業界で活躍している「人」に注目することです。組織の抽象的な管理や機能ではなく、それをつくり出し、実現させる人間の創造性や価値観、異なった利害を持つ人同士の協力などにに注目するのが経営社会学の視点です。
企業活動をより総合的に、そしてよりリアルな観点から企業や職業を分析することで、新しい分析の世界が広がり、今まで見えなかったことが見えてきます。
山下ゼミでは毎回グループディスカッション、全体ディスカッションを通してゼミを進めていきます。ディスカッションは単なる意見表明や批判の場ではなく、よりよい解決策を模索し、他人の創造性を助け、自分自身の思考の限界を広げることができる、「研究的思考そのもの」です。
全員が参加することで、ひとりひとりの力が伸びるように設計されています。研究のみならずあらゆるゼミ活動には「全員参加」が基本です。ゼミ生同士がお互いを尊重しあいながら、お互いの力を高めること、これが山下ゼミのコアの考え方です。
本ゼミでは各人が最初に1つの業種、企業、ないしは職業をインタビュー対象として選び、自分で準備し、アポイントを取り、研究を進めます。
この方法によって、ゼミ生は(1)自分の研究意欲を維持し、対象に積極的に取り組むことができ、(2)対象を中心として経営、組織、労働、社会を結びつけて総合的に分析する力が養われ,(3)ゼミ生自身がインタビュー調査を計画・実行するため、能動的な問題解決力を養成できる、という効果を期待できます。
そしてゼミ生は同級生および上級生の報告を聞くだけでなく、ディスカッションを通じて、卒業までに30社以上のケースを自然に学ぶことになります。これらのケースは全て教科書に載っていない最新のものばかりです。産業界で活躍している人たちの真の姿を自分の力でつかみ取ることができるのが、このインタビュー調査の優れた点です。
過去の対象企業・職業(一部)
山下ゼミではこれまで、約160社、170名を超える方々にインタビュー調査をおこないました(2023年4月現在)。これらのインタビューは全て学生が企業、職業を自分で決定し、アポイントも自らおこなったものです。その業種も、出版、広告、スポーツ、旅行、カフェ、インテリア、食品、教育、通信、流通、ファッション、マスコミ,NPO,コンサルティングと極めて多彩な対象となっています。
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